サナフミのラーニングジャーナル

実践からの学びをまとめています

【茶道】重みを感じる

同じ所作であっても、行う人によって重さが違う

今日は、箱のお手前を引き継ぐ。師のお手前を拝見し、自らがお手前をする。当然一度見ただけでできるわけがないが、それでも精一杯真似をして、再現することに挑戦した。

普段の稽古で、師のお手前を見ることはない。初めて拝見したと思えるくらい珍しい。その姿を見て、細かい所作の美しさはもちろんだが、全体的に師の所作に「重み」を感じたのだ。決してゆっくり動いているわけではない。何か間をためているわけでもない。しかしながら、そこに重量感と言えるようなものがあった。

車の車体が低い方が安定するように、身体においても重心は低い方が安定する。ただ、物理的なものだけではなく、佇まいから安定感を感じるのだ。年月を重ねて磨き上げてきた技量、それに対する自信から生み出される独特の雰囲気がそこにある。

ポイントは3つとか、効率的にスキルアップとかけ離れた世界。決まったお手前を何度も何度も繰り返し、その中にある機微に気付き、一つひとつ体得することでしか身につかないものがあるように感じた。継続は力なりとはよく言うが、言葉では表せない時間の積み重ねが人に力を与えるのではないだろうか。

そもそも人間の器量とは何で決まるだろうか。そのようなことを今日の師の姿から考えていた。経済力が人間を評価する基準として長期間幅をきかせてきたが、いよいよ違った尺度が大切だと多くの人が気づき始めていると感じる。

その一つに「重み」という要素があるような気がしている。それは、体重計では測れないものであり、経験から生み出させる心の重量とでも言えるかもしれない。