サナフミのラーニングジャーナル

実践からの学びをまとめています

【音楽】頑張るとは、力むことではない

世の中、力を入れるほど、上手くできないことは多い

篠笛の稽古にて、高い音を出すためにも、低い音の練習をする大切さを学ぶ。何をするにもわかりやすく成果が見えてほしいものだが、見えない基礎はやはり大切である。

実際に演奏曲で使わない音域(特に低音)は、力まず、唇の力を程よく抜いて、太い息を出すことが必要だ。息の向きも真下に吹く。音を出すだけなら平行に息を出したほうが鳴りやすいが、音が安定しない。あえて茨の道を通るのが良いのである。

この力まず、自然体で、が難しい。言葉にすると簡単で、理解することもできるのだが、実際に演奏することはできない。唇の力を抜いたら、息を出す穴が広がる。そうすると、笛に入る息が広がってしまい、上手く音が出ない。かといって、唇に意識がいくほど力が入る。

そういった時に、体をどう動かすのかを意識するのではなく、どんなイメージを持つのかを考えると上手くいきやすいと気づく。師が「地を這ってから、遠くへ伸びていくような息を」と言うと、唇の形など一部ではなく、自分の笛を吹く行為全体を捉えて、行動することができる。そのため、ぎこちなさが減るのだ。

幼い頃から何かをクリアしようとする時、よく頑張ります、と力を入れて解決しようとする場面が多かった。かけっこで走る時も、合唱で歌う時も、力を入れて頑張っていた。結果は悪くはなかったと思うが、今考えるに、自然体でリラックスしていたら、もっと上手くいっていたのだろうと思う。

大人になって言えば、英語学習でもこの原則は通用すると感じる。リスニングであれば、一生懸命聞き逃さないように、絶対に意味を理解しようと肩に力を入れて音声を聞くより、音楽を聴くように流れに沿って聞いた方がよく聞こえる。

もちろん、英語の文法や単語の知識があるのは前提であるが、「音」を聞き取るためにも、音程やリズム、イントネーションをつかむのに、力は必要ない。集中することは力むことではない。イメージ的には、音声に自分の耳をチューニングしていくような感じである。

何事においても「イメージを持つ」ことが大切だ。力まず、イメージを持とう。